「黄色潜水艦」遊びジャーナル(仮元祖1)

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♪イムジン河

イムジン河(作詞:朴世永 作曲:高宗漢 訳詞:李錦玉および松山猛)


■即興歌詞
(前 イムジン河水清くとうとうと流る~)
1.川面に映る あなたの面影を いつの日かこの手で 抱きしめ見つめあう
  そんな心の 秘めた想いを おおぞら高く 舞う夢のつばさで せめて届けたい
2.ゆく川の流れは 変わらず清く いにしえより伝う 人の世の息吹き
  風はさやか 岸辺の花に 託すいのちの とわのいとしさを せめて歌いたい
3.訪れるしじまに 光り織りなす星 たゆとう水面から はばたくわが想い
  星はめぐる 心移ろい はるか彼方を たどりゆく旅路に ひとすじの涙
(後 イムジン河水清くとうとうと流る~)

ここではおなじみの日本語訳歌詞は省略します。
と、いうのは、原詩と曲については著作権消滅、
訳詞についてはJASRACの管理下にあるため、
というのが直接の原因ですが、
それよりも、この曲のかもし出すイメージが、原作の趣旨を含んで超えて、
個々の郷愁を誘う拡がりを持っているからです。

そして、何よりも、
日本人である私が原作の直接の動機はとうてい「理解」はなしえないが、
一般論としての、政治経済を中心とする人間世界につきまとう悲しみ・痛みの個別性に訴えるという、
これは普遍性の膨らみをこそ、音楽から感じとりたい、
この曲は、その意味で民族・文化を超えた響きがあるからです。

と、いうわけで、しばし音だけにしておいたのですが、ふっと浮かんだので、
例によって、ひとまず即興で上記の歌詞をつけてみました。
(原作者・訳詞者に敬意を表して、題名と前後奏部分に原訳詞のフレーズを残します)

この曲の、発売当初のフォークソングと時代にまつわるコメントは、いずれ気がむけば。

ただ今は、いわゆる「東西問題」における「38度線南北分断」と、
時代的趨勢に関わる訳詞トラブルにはじまるこの曲の経緯が、
作り歌った原作者の立場からの、当初の「感慨」と全く逆の、しかし本質は同じかもしれない、「立場」からも歌われるという、
「止揚」の可能性を秘めた存在感をかもしている、とだけ。
「反戦・平和」という理念と現実のなかで生まれ咲く、(そして散る?)人の営為の普遍性は、
一スタンダードに固執するところからは、単なる「時代」に堕してしまうだろう、とだけ。