「黄色潜水艦」遊びジャーナル(仮元祖1)

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芥川流には、「煙草は悪魔」?!とかとか(復刻記事8)

●龍之介の掌編によれば・・●(03/2の復刻)

芥川龍之介に「煙草と悪魔」という掌編がある。
たぶん発想は、煙草伝来と鉄砲伝来とキリスト教伝来が近い時期だったことによる。
掌編の内容趣旨はともかく、
(鉄砲という飛び道具と近代戦争の性質には触れず)
煙草を「悪魔の種」として位置付けているので、
たぶん芥川さんは、煙草をそのように感じつつ吸っていたのだろう。

嫌煙権者には、願ってもない発想である。

で、
煙草はもともとアメリカインディアンが仲良し儀式で吸っていたもの、とか、
紀元前から宗教的儀式で吸っていたとか、らしい。
ともあれそれを、コロンブス一行がヨーロッパへ持ち帰って、
基本的には観賞用として栽培した、らしいが、
同時に嗜好品として、バイプ式、のちに紙巻として広まった、らしい。

日本では主に煙管式で、梅毒予防に効果があるとかも加わって
まさに「一服」スタイルとして広まり、
風俗のみだれとして歌舞伎者を取り締まるため禁止の時期もあったらしいが、
結局は効果もなく、煙草栽培が藩の財政を潤すことなどもあって、とかとか…。

こうして、煙草は近世から近代の文化となった。

で、
煙草の、周辺への害毒が取り沙汰されるにいたって、
にわかに悪意の対象となり、
いまや、まるで「犯罪」扱いとなっているが、
結構な税収になっているために、販売禁止には至っていない。

ここまでの大枠は、当初の流れと同様である。

●煙草嫌いも、一般煙嫌いも、昔から・・●

して、現在は何が違うのか、
というと、現在は「市民的ファッショ」に近い煙草攻撃がある点である。

当人は、健康を害そうが、それは当人の問題だが、
それを他者の「健康」への迷惑・被害という視点で、
また、心理的な「欠陥」として位置付ける、
ということであるならば、この近代、
何も煙草に限ったことではない、にもかかわらず、異常にまで、
というところに、了解しえない不合理がある。・・・
Now注:あちしは煙草を「吸って」はいない。口で「吹かして」いるだけでR。で、吹かさなかった子供のころから、煙草のニオイは嫌いではない、むしろ好きな香りのものもあった。きざみの「ロッキングチェア」はかなりの芳香といえる。・・で、何で煙草を吹かすようになりつつ、なっているか、の理由としては、「そこ」に「煙草があり、ある」からとでも言っておくべし、単なるニコチン中毒ならば、煙の出ない「紙(噛み)煙草」にしタラよかろーに、・・
・・・
わが現居留地は(日本は殆どそうだが)、特に道路が狭く悪い。
そこで、特にマイカーの、セコイと同時に「そこのけ」運転ぶりは目に余る。
総体としては、排気ガスの被害、となると、
これはもう煙草への攻撃要素と何が異なるのか。
嫌煙権やマナーということは個々の共存の定理ではあるから、
それは大いに結構であるが、
嫌排気ガス低周波権、歩行優先権は同等に位置すべきものである。
ついでに、一飛びでものすごい量の酸素を消費して、
音その他公害のものすごいジェット機が、煙草禁止ってのも笑ってしまう。

というよりも、文明文化および個と社会の生存の総体は、
すべからくが功罪と権利義務を併せ持つのであるから、
どうにも現在の煙草攻撃は、一方的な単純偏向に過ぎている。

私はマナーの範囲で煙草は吹かすが、マイカーは持たない。
今は携帯も持たない。飛行機には、はるか昔、一度しか乗っていない。
けれども、
健康に悪く、人に迷惑をかける、ということが、
まったくない、
などというトンデモナイ聖人!?
ではありえないから、

問題は、車でも飛行機でも携帯でもなく、
運用の仕方だ、
というところで保留する。
嫌煙権者も、当然に、そう保留すべきである。

●煙草の効用●

煙草エキスは「害虫」駆除効果があり、
煙草の葉は蛇の忌避効果もあるらしい。
(一時言われたらしー梅毒予防については知りまへんが)
ついでに、煙草栽培農家は、多く小規模で、
たとえば長野の奥深くでは、貴重な現金収入になっていることを、
高校生のときに見知った。

ふーん、となると、??
煙草嫌いは、害虫で蛇で金持ちかいな、などと言いたくもなるような、
近来の煙草攻撃ファッショである。

芥川当人は、
善悪セッティング的人間観と近代利己的人間の孤独心理を普遍化せんと、
そういう傾向であるから、
「煙草の悪魔性」=麻薬性=近代自我としたのだろうが、

とにもかくにも、
煙草なしの西部劇、棒あめなどくわえて「ミルク!」とか、
煙草なしのカサブランカ、でも、
ポップコーンをかじりながら飛行機を降り立つマッカーサーだの、…

となると、
文学・芸術も全部うすっペラペラ、
要は、近代ロボット人間化、ないしは、宗教的前近代回帰への前触れか。

よくもわからん今日このごろ、さらに税金が加算され、
あちゃこちゃちゅうぶるの居留地政府へ税金がさらに入るのもしゃくだから、
煙草取り締まり法ができたらやめることとして、
あるおばーちゃんが懐かしげに「兵隊さんのタバコ」と言っていた、
黄金バットに統一しようかと考えている明日そのころ…。

それにしても、この煙草バッシング、
吸うヤツの多くのマナーが悪いとしても、
マイカー悪比率とそう変わらんし、
携帯、自転車めっちゃくちゃ、その他エトセトラ…と考えてゆくと、
なにかのインボーとしか思えない。

てか、
一種のスケープゴート、
つまり責任転嫁の「善人ぶり」所業でっしゃろねー。。